体が弱っている時の食事
強いストレスやひどい疲れを感じたら、この時とばかりに栄養補給を考えていませんか?
焼肉やステーキ、とんかつなどを大量に食べると、かえって逆効果ですよ。体が弱っている時は内臓の働きも低下しています。
そういう時は食事を軽くするか、食べない事をお勧めします。土・日・祝日だと最適ですが、平日なら昼抜きが良いかもしれません。
風邪の引き始めでも無理に食べようとしないでください。一食抜くくらいで丁度良いかもしれません。
とにかく、内臓の負担を軽くして休ませる事を第一に考えてほしいと思います。
食べない・軽くする・睡眠
食事を抜く、軽くするといってもどの程度という事ですが、何日もというわけではありません。数日間という場合はプロの指導に従って行いましょう。
以下に示す方法で改善が見られなければ、専門家にご相談ください。
1.プチ断食
何も食べず、水だけで過ごしましょう。1日で結構です。辛かったら間に野菜ジュース・スムージーを摂取しても構いませんが、出来れば水だけの方が良いかと思います。
その週の最初の休日に行ったら如何でしょうか?
2.ミニプチ断食
朝食、昼食を抜いて水あるいは野菜ジュース・スムージーにしてください。途中の水分補給も忘れずにお願いします。
平日、休日のどちらでも可能かと思います。
3.おかゆ
朝食か昼食のどちらかを抜いた時、抜いた後の食事はおかゆだけで過ごします。何も入れないでください。
●十分な睡眠
食事を抜いたり軽くしたりした日は早めに床に就き、睡眠を十分取るよう心掛けでください。
内臓だけでなく脳・神経も休ませましょう。
食欲
動物は栄養素を作る事は出来ません。外部から取り入れる必要があります。
人間も動物ですから、生きて活動するために食べなければなりません。生きるために食べるのか、食べるために生きるのかと言われれば、生きるために食べるのでしょうね。
同居していた祖父母、両親の4人を見送りましたが、動けなくなる→食べられなくなる→死ぬという順番でした。
クリニックの問診で「食欲はありますか」と聞かれませんか?食欲が無いイコール病気?と疑いをもたれますよ。
感染症等で熱が出ると食欲不振になりますね。また、無理に食べても嘔吐したりします。
だから食欲は健康のバロメーターと言えます。但し、食欲があっても食べない方が良い時もあるんですね。
食べた物は体でどうなる
1.口で食べ物を摂取、咀嚼して唾液と混ぜて飲み込みます。
2.胃で摂取した食べ物をどろどろに消化し、胃液によってたんぱく質を分解します。
3.十二指腸で内容物を膵液、胆汁と混ぜます。
4.小腸で栄養素の大部分を吸収します。
5.大腸で残った水分とミネラルを吸収、食物繊維等を分解して排泄します。
※4.で吸収された栄養素は以下の経路を辿ります。
a.糖質、一部の脂肪酸、たんぱく質、ミネラル、水溶性ビタミン、水
小腸の毛細血管→門脈→肝臓→静脈→心臓→全身
b.脂質、脂溶性ビタミン
リンパ管→静脈→心臓→全身
●肝臓、すい臓、腎臓は重要な働きをしていますが、ここでは省略します。
消化時間
食べ物が口から入って、体内の消化器官を通り、排泄するまでにかかる時間は、1日半~2日程度です。
胃の中で消化されるのに、野菜・果物1~3時間、米やパン2~3時間、肉・魚類4~5時間と覚えておくと良いでしょう。
たんぱく質と脂肪は消化されにくい栄養素と言えます。
最大のストレス
祖父の通夜が終わった後で、祖母が天丼を食べていたんです。好きな食べ物でした。
量は半分も食べられなかったと記憶しています。
その晩と、次の日に大量の吐血、下血があり病院に入院、検査をしたところ、多発性胃潰瘍でした。手術をしましたが、術後の回復が思わしくなく敗血症で亡くなりました。
長年連れ添った夫の死は最大のストレスだったのではないでしょうか?
まとめ
強いストレスやひどく疲れた時は、体が弱っているのと同時に内臓の働きも低下しています。
そういった時は食べないか、食事を軽くするそして十分な睡眠を取るよう心がけてください。早い回復が期待出来るかと思います。
2020.10.21